4年連続で営業中止になった三井スキー場=輪島市三井町小泉

4年連続で営業中止になった三井スキー場=輪島市三井町小泉

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輪島のスキー場 4年連続で営業中止

北國新聞(2022年1月7日)

 奥能登唯一のスキー場である輪島市営三井スキー場(同市三井町小泉)は6日までに、今季の営業を見送ることを決めた。リフトが故障した上、管理を担う市スキー協会員の高齢化で人員確保がままならなかった。営業中止は4年連続で、雪不足が続き、昨季は新型コロナの影響を受けた。慢性的な雪不足に加え、利用者も減少する中、営業継続に向けて運営体制の見直しが迫られている。

 三井スキー場は1980(昭和55)年に開設された。全長300メートルの1コースで、ロープ式リフトやナイター設備もある。競技人口の底辺拡大に向け、市スキー協会がボランティアでゲレンデの整備や管理を担い、平日はナイター、週末は日中にオープンしていた。

 しかし、2018、19年度のシーズンは雪不足で営業を断念。20年度は積雪には恵まれたものの、コロナの感染拡大防止のため中止した。今年度は老朽化でリフトのワイヤが切れた上、長年運営を支えてきた協会員の高齢化が進み、人員確保が困難となったことから見送った。

 付近住民によると、開設から間もない頃は学校の授業で利用されたり、家族連れが訪れたりと、多くの人でにぎわっていたという。市によると、昭和の終わりには1シーズンに3千人を超える利用者がいたが、年々減少し、最後に営業した17年度は263人だった。

 営業は中止していても、コースに雪があれば、スキーやそりを楽しむ親子連れの姿も見られるという。スキー場のそばに住む古田(こうだ)敬三さん(79)は「子どもたちの楽しむ声が聞こえてくる時もある。今は子どもも少なくなっているが、なくなってほしくない」と話す。

 市の担当者は「オープンを待っている人もいると思う。運営できる体制をつくり、来年こそは営業させたい」と話した。

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