嶺北消防組合の出初め式が1月8日、福井県坂井市丸岡町のふれあい広場周辺で開かれた。坂井消防団の「越前三国鳶(とび)隊」が団員の士気高揚と無火災、新型コロナウイルスの一日も早い収束を祈り、はしご乗りの妙技を堂々と披露した。
新型コロナの影響で昨年は中止となり、今年は3カ月間という短い練習期間で仕上げてきた。
青空が広がる丸岡城のふもとに木やり歌が流れる中、78人がそろいの法被で勇ましく登場。八十島一司隊長が「一筆啓上火の用心 火消し男の心意気 今に伝えし荒技を いざ披露せん」と高らかに口上を述べ、5隊の演技者が高さ6メートルの竹はしごに駆け上がった。
側木に足をかけて両手を離す技「肝試し」を皮切りに、「火の見」「しゃちほこ」など次々と勇敢に挑んだ。片足を固定して水平に身を伸ばす大技「鶯(うぐいす)の谷渡り」から逆さまになって大の字になる「肝返り」の連続技が決まると、大きな拍手がわき起こった。
式には消防職員、坂井、あわら両市の消防団員、来賓ら約920人が参加し、嶺北消防組合管理者の坂本憲男坂井市長らがあいさつした。分列行進や一斉放水も行われた。