加賀鳶梯子登りで技を決める消防団員=金沢城公園新丸広場

加賀鳶梯子登りで技を決める消防団員=金沢城公園新丸広場

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加賀鳶2年ぶり勇姿 金沢城公園で消防出初め式 梯子登り妙技、5000人魅了

北國新聞(2022年1月10日)

 ●金沢市内49分団

 金沢市消防出初め式は9日、金沢城公園新丸広場で2年ぶりに行われ、全49分団の消防団員ら約1280人が加賀鳶(とび)梯子(はしご)登りや裸放水を勇壮に披露した。昨年は大雪の影響で中止となり、2年越しの晴れ舞台に臨んだ団員は、藩政期から続く「火消しの心意気」を示した。3連休の2日目で、広場には5千人(主催者発表)の市民や観光客が集まり、伝統の妙技に拍手を送った。

 梯子登りでは、40分団の登り手が五十間長屋や菱櫓(ひしやぐら)を背景に「鶯(うぐいす)の谷渡り」や「横大」などの大技を繰り広げた。裸放水では、サイレンの音を合図に消防分団の梅鉢のまといが乱舞。下帯姿の団員が一斉に水を高く上げ、水のカーテンをつくり出した。演技の模様は動画で生配信された。

 式典では、喜田徹市消防局長が式辞を述べ、山野之義市長が訓示、土谷守市消防団連合会長があいさつした。谷本正憲石川県知事、久保洋子市議会議長、中島寛県警本部長が祝辞を贈った。

 長年にわたり消防業務に尽力した団員が表彰された。

 昨年の出初め式は大雪の影響で44年ぶりに中止となった。金沢百万石まつりも新型コロナの影響でここ2年中止となっており、加賀鳶梯子登りの披露は2年ぶりとなった。

  ●県内、雨や曇り

 9日の石川県内は気圧の谷や湿った空気の影響を受け、雨や曇りとなった。最高気温は金沢市で9・1度、輪島市で8・5度。志賀町では10・6度を観測し、今年最高だった。

 金沢地方気象台によると、3連休最終日の10日の県内は晴れ時々曇りの予報となっている。

 ★加賀鳶 1718(享保3)年、8代将軍徳川吉宗が江戸の藩邸を守る大名火消しの強化を命じ、加賀藩5代藩主前田綱紀が上屋敷の自衛消防隊を増強したことが始まりとされる。

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