かご漁で今季初めて水揚げされた甘エビ=志賀町の富来漁港

かご漁で今季初めて水揚げされた甘エビ=志賀町の富来漁港

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富来漁港 お待たせ、かご漁の甘エビ

北國新聞(2022年1月11日)

 志賀町の富来漁港で10日、かご漁による甘エビが今季初めて水揚げされた。旬の甘エビを生きたまま水揚げできる冬場のかご漁は北陸三県で唯一。初日の水揚げ量は、前年に続いて低調だったものの、しけのため解禁から4日遅れの初物が届いた漁港では、漁師たちが「これから巻き返していく」と気合を入れた。

 かご漁は今季も県漁協西海支所所属の5隻が行う。6日に解禁されたが、しけ続きで出漁できず、10日の水揚げ量は計約1トンだった。昨年の初日の約3倍だったが、例年と比べて約3分の1だった。

 支所所属の漁船「久宝丸」は午前3時ごろに出漁し、沖合約40キロの水深約300メートルに仕掛けた約960個のかごから甘エビを揚げ、正午ごろ富来漁港に戻った。

 漁師らは船着き場に設けた荷台で、緑色の卵を抱えてピチピチ跳ねる甘エビを広げ、鮮度ごとに手際よく選別した。

 甘エビのかご漁は、かごに餌となる塩漬けのニシンを取り付けて海に沈め、甘エビを誘い込む。鮮度が良く、宝石のような輝きで人気が高い。ただ、水揚げ後にかごへ再び餌を取り付けねばならないなど手間がかかることから、近年は底引き網漁で甘エビを水揚げする漁船が増えた。このため、西海支所でかご漁を行う漁船は、5年前に比べて半分の5隻となった。

 西海支所は県内有数の甘エビの水揚げ量を誇る。金沢市のかなざわ総合市場に出荷するほか、同支所の直売所で販売し、氷詰めして全国発送も行っている。

 甘エビのかご漁は4月末まで続く。昨年も当初は低調だったが、その後水揚げ量が伸びた。久宝丸の干場伸也船長(61)は今後に期待し、「最もおいしいこの時期に、透き通った甘いエビを味わってほしい」と話した。

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