右近家11代目当主を描いた水彩画などが並ぶ展示コーナー=福井県南越前町河野の西洋館

右近家11代目当主を描いた水彩画などが並ぶ展示コーナー=福井県南越前町河野の西洋館

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右近家当主が収集した絵画 南越前「西洋館」に展示

福井新聞(2022年1月13日)

 北前船主として栄えた福井県南越前町河野の右近家11代目当主が収集した、河野に関する絵画を紹介する展示コーナーが右近家住宅横の「西洋館」に完成した。絵画を所有する13代当主の右近順一さんが地域の文化振興に役立ててほしいと町に相談して実現。著名な作家が描いた作品がそろっており、定期的に入れ替えて披露していく。

 右近家は幕末に日本海五大船主として栄え、西洋館は11代当主の右近権左衛門が1935年に建築した。大阪で海上保険業を営んでいた権左衛門は当時兵庫県に居住しており、河野には夏に1カ月程度帰省していた。美術に造けいが深く、西洋館が完成した35年以降は画家を伴って帰省し、河野に滞在しながら絵を描いてもらっていたという。その当時の作品と、兵庫県で交流があった画家の作品が残っており、現在は順一さんが所有している。

 展示コーナーは西洋館2階にあり、高さ2・3メートル、横2・7メートルの展示棚を設けた。初回は昭和を代表する洋画家、小磯良平が権左衛門を描いた水彩画とデッサン画を紹介。ほかにも洋画家田辺至が河野の海岸沿いを描いた油絵など4点や、権左衛門が欧州で収集したタンスやテーブル、陶器人形などを展示している。

 河野北前船研究会の右近恵会長は「有名な画家が描いた作品も多く美術的に価値が高い。多くの人に鑑賞してほしい」と話していた。

 西洋館は午前9時~午後4時開館。水曜休館。入館料は高校生以上500円、小中学生300円。問い合わせは南越前町観光まちづくり課=電話0778(47)8013。

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