茅野市の冬の風物詩、寒天作りの見学ツアーの間口を広げようと、寒天製造販売のイリセン(諏訪市)が、諏訪市や茅野市の七つの旅館、ホテルで宿泊客がツアーを申し込めるようにした。旅館やホテルは閑散期の集客力アップに期待。19日、その楽しさを紹介できるようにと、宿の従業員らが寒天作りを体験した。
茅野市にあるイリセン湯川工場の見学ツアーは2018年に始まり、これまでに約2千人が利用。その多くは修学旅行などで、個人客はツアー前日までにちの観光まちづくり推進機構(茅野市)に申し込む必要があった。今月始めた新たな申し込み方法では、宿泊客が開催日の午前8時までフロントで申し込める。
この日は4宿泊施設の従業員10人が参加。生寒天を屋外に並べて天日にさらす「天出し」などを体験した。茅野市と立科町境の白樺湖畔にある池の平ホテルのフロントリーダー、福井翔子さん(33)は「新型コロナの流行でファミリー層の宿泊が減る中、併設の遊園地に頼らない集客に力を入れたい」。イリセン社長の茅野文法さん(41)は「食材提供などでも宿泊施設と連携したい」と話している。