新潟県柏崎市西山町長嶺の長嶺大池で、ハクチョウの飛来がピークを迎えた。今季は過去最多を更新する約700羽が確認されている。左右の羽を広げると2メートル超にもなるオオハクチョウを間近で観察できる。
長嶺大池は周囲約1キロの農業用ため池。1978年に初めてハクチョウのつがいが飛来し、徐々に数が増えた。飛来するのはオオハクチョウがほとんどで、オオハクチョウの飛来数は県内屈指という。
今季は昨年10月10日に初めて飛来が確認された。飛来数は1月中旬~2月中旬にピークを迎える。
ハクチョウたちは朝8時前に餌を探しに田んぼに飛び立ち、午後3時すぎに帰ってくる。池の北側に整備されているトイレ付き駐車場からは、目の前でハクチョウを観察できる。
18日夕方、地元住民らでつくる「長嶺白鳥愛護会」会長の庭山進さん(85)が日課の餌やりに訪れると、ハクチョウたちが「コォー、コォー」と甲高い鳴き声を上げて近寄ってきた。パンの耳とコメを求め、押し合いへし合いになる様子は迫力がある。
庭山さんは「ここまで近くでオオハクチョウを観察できる場所は、なかなかないのではないか」と話す。
ハクチョウたちは羽を休めつつ、2月下旬ごろから旅立ちの準備を始める。3月に入ると順次、北へと旅立っていく。