毎年5月1、2の両日に南砺市福野地域中心部で開かれる福野夜高祭は今年、祭を伝承する全7町が3年ぶりに行燈(あんどん)を制作・巡行する方向で開催が検討されていることが23日、関係者への取材で分かった。
福野夜高祭は福野神明社春の例祭の宵祭り。例年、2日間にわたって大中小20本余りの行燈が練り、町を熱気で包む。2020年は新型コロナウイルスの影響で戦後初めて中止し、21年は規模を大幅に縮小し1町だけが行燈を巡行した。
関係者によると、同神明社の氏子総代や保存会などの関係団体でつくる代表者会議が11日に開かれ、感染対策を徹底した上で、7町が行燈を制作する方針を確認した。2月以降に開かれる各町の公聴会を経て、正式に決定する見込み。
祭り当日は沿道が密集しないよう住民以外の見物を制限する。開催方法は感染状況に応じて再検討する。
福野夜高祭は県指定無形民俗文化財で、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に認定されている。