昭和40年代以降に激減したカジカゴリの生息数を増やすため、金沢漁協は26日、金沢市白見(しろみ)町の浅野川支流・白見谷川で、ゴリの産卵床となる石40個を川底に置いた。
組合員7人が約200メートル区間の4カ所に、直径20~30センチの石を配置した。ゴリは川底の石の隙間に卵を産む習性があり、石はゴリが潜りやすいよう底面をアーチ状にくりぬいてある。
金沢漁協は2013年から毎年、産卵期の2~5月に産卵床を設置している。八田伸一組合長(76)は「ゴリを使った金沢の郷土料理が食卓に並ぶよう生息する数を増やしたい」と話した。
浅野川や犀川に生息するカジカゴリは、白みそ仕立てのゴリ汁やから揚げ、刺し身などが金沢の郷土料理として親しまれてきた。昭和40年代以降、河川工事や水質環境の変化の影響で生息数が激減し、金沢漁協は20年以上前から市の委託で稚魚の放流に取り組んでいる。