福井県勝山市の伝統野菜「勝山水菜」が収穫期を迎えている。昨年12月中旬から断続的に雪が降ったことで、生産農家は「雪の下で育つと甘みが増すし、みずみずしさも出てくる野菜。生育状況はいい」と、青々とした水菜を刈り取っていた。収穫は3月下旬まで続き、市内外へ出荷される。
勝山水菜は村岡地区と猪野瀬地区の17軒の農家が生産、出荷している。一般的なミズナより太い茎が特徴で秋に種をまき、冬になると雪の下で栽培。その後、雪を取り除く「雪割り」をした後、ビニールで覆って生育する。
勝山水菜の系統の一つ「郡(こおり)水菜」の生産者組合長は1月27日、自宅近くの畑で作業。30センチほどに育ったものを選んで丁寧に鎌で収穫した。「郡水菜はほかの系統に比べると苦みが少なく甘い。食べ方はおひたしが一番のお勧め。煮物やグラタンに入れるのもいい」と話していた。