笏谷石などを使ったインテリア雑貨を製作する南越石佛の橋詰社長=福井県越前市上真柄町

笏谷石などを使ったインテリア雑貨を製作する南越石佛の橋詰社長=福井県越前市上真柄町

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笏谷石をインテリアに 卓上カレンダー、スマホスタンド 越前市の石材店

福井新聞(2022年2月9日)

 石材店の南越石佛(福井県越前市上真柄町、橋詰善朗社長)は、福井産の笏谷(しゃくだに)石などを使った石製雑貨の製作に力を入れている。若者に身近なインテリアとして石に興味を持ってもらおうと、卓上カレンダーやスマートフォンのスタンドなど石の風合いを生かしたおしゃれな小物を手作りし、EC(電子商取引)サイトなどで販売している。

 同社は1989年設立で、主に墓石や石灯籠の製造販売、修理を手掛けている。時代の変化とともに需要が減ってきており、「現代風の家のスタイルに合わせ、家の中に置く小物をつくりたい」(橋詰社長)と、5~6年前から石加工で出る端材などを使って小物の製作に取り組んできた。

 笏谷石は福井城址の石垣に使われるなど歴史があり県民に親しまれてきた石だが、98年に採掘を終了しており、同社はストックしている原石や必要なくなった民家の礎石を再利用。青みがかった素朴な風合いを生かし、ワインスタンドや行灯、一輪挿し、ペンダントなど、さまざまなアイデアで雑貨を生み出している。

 2020年にはオリジナルブランド「Zakka石」を立ち上げ、取引業者を通じてECサイトでも販売している。また、最新作となる戦国武将の家紋を彫り込んだ御影石製の置物は、歴史ファンに人気が出ているという。

 橋詰社長は「笏谷石文化を後世に残すためにも、小物としてよみがえらせ、その魅力を多くの人に紹介していきたい」と話している。

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