食と漆器の祭典「輪島あえの風冬まつり」（北國新聞社後援）は１１日、輪島市内で開幕し、市民や観光客が輪島塗の販売会や特産「輪島ふぐ」を使った料理を楽しんだ。

　輪島キリコ会館隣の会場では「輪島塗ありがとう市」が催され、１３漆器業者が厳選した椀（わん）や盛器など６千点が並んだ。２５回の節目を記念し、１千万円相当の調度品セットが２５０万円で展示販売され、人気の福袋は３万円（通常９万円相当）、１万５千円（同５万円相当）が各３５袋用意された。

　福袋を購入した志賀町の高山孝さん（６４）は「輪島塗は多くの職人の手が掛かっているので大変価値がある。袋を開けるのが楽しみ」と話した。会場では消毒や検温、マスク着用の徹底、入場制限などの感染防止対策が講じられた。

　市内１４の飲食店が「輪島ふぐ」の特別メニューを提供する「輪島ごっつお祭」では、観光客がドリアやあぶり丼などに舌鼓を打った。冬まつりは２０日までで、コロナの感染拡大を受け、「にぎわい大市」と朝市の振る舞い鍋は中止した。