福井県小浜市小浜美郷小6年生は2月11日、3月2日に市内で営まれる伝統行事「お水送り」で使うたいまつを同校で作った。自分たちが担ぐ長さ2・7メートル、重さ約30キロのたいまつを5基完成させ、伝統の担ぎ手としての思いを強くしていた
たいまつ作りは旧遠敷小で続けられてきた行事で、同校を統合し3年前に開校した美郷小でも引き継がれている。約50人が、お水送り保存会や保護者から作り方を教わった。
5グループに分かれ、燃えやすいようにろうを染みこませたわらを巻いた棒を芯にして、シバやスギの葉を束ね、さらにスギの板を5枚かぶせてひもでまとめた。児童は「枝をそろえて」「のり巻きのイメージで作って」などと教わりながら、数人がかりで材料をぎゅうぎゅう詰めにし、はみ出した枝や葉を押し込んで形を整えた。
今年初めてお水送りに参加する児童は、「たいまつ作りは大変だったけど、ずっと続いているということはそれだけ大事にされてきたということ。私たちも大切にしていきたい」と話していた。
お水送りでは、若狭神宮寺から遠敷川上流の鵜の瀬まで、約1・8キロをたいまつを担いで大人と一緒に歩く。