福井発のロックバンド「ザ・ルーズドッグス」元ボーカルのミュージシャン前田一平さん=福井県越前市=と、同市職員でアマチュア芸人として活動するT―三河さんが2月12日、エンタメ系ユニット「Knock time(ノクタイ)」を結成した。異色のコンビが「音楽とお笑いの二刀流で地域を元気にしていきたい」と張り切っている。
ザ・ルーズドッグスは、前田さんら県内出身4人が2001年に結成。05年にメジャーデビューを果たし、県内音楽シーンに歴史を刻んだ。10年の解散後も、前田さんはCMソング制作など音楽活動を続けている。
T―三河さん(本名・三河央明さん)は公務員として勤務の傍ら、13年に組んだコンビ「バンライフ」として丹南ケーブルテレビなどに出演。20年に相方の転居でコンビ活動が休止に至り、交流のあった前田さんにラブコールを送った。
ともに再出発となる2人。ユニット名は、福井弁の「のくてぇ」に掛けて「扉をたたく時間」の意味を込めた。「どんな環境でも夢を捨てず、自分たち自身で楽しむ姿を発信して、周りに希望を届けたい」と思いを語る。
目標は、お笑いでは漫才の「M-1グランプリ」優勝、音楽ではNHK紅白歌合戦の出演。「やるからには」と、これまでの歩みでも果たせなかった二つの夢を追う。27日に市内のライブで漫才の初舞台に立ち、3月から楽曲制作に入る。
音楽とお笑いだけにとらわれない「アンチェインジブル(変幻自在、代えの利かない)・ユニット」と自分たちを位置付け、ユーチューブでの動画企画も検討中。「福井にいながら全国メディアに取り上げてもらえるような存在になって、地域に貢献したい」と笑顔で宣言した。