キャンドルイベントをPRする樋口さん(右)と協力メンバー

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鎮魂へ滑川から千の光 22日、NZ地震11年 追悼イベント

北日本新聞(2022年2月18日)

 2011年のニュージーランド地震から11年となる22日、滑川市の駅前中央公園で、犠牲者を追悼するキャンドルイベントが開かれる。主催団体の代表を務める樋口幸男さん(42)とその妻が、地震で犠牲になった元滑川高校長の平内好子さん=当時(61)=と親交があったことから企画した。千個以上のキャンドルの明かりに、平内さんら犠牲者への鎮魂の祈りをささげる。

 ニュージーランド地震は11年2月22日に発生した。語学研修中だった富山外国語専門学校の学生ら県関係者13人が亡くなった。平内さんは定年退職後に同専門学校に入学し、研修に参加していた。

 樋口さんの妻は、平内さんから教員の先輩として指導を受け、恩師と慕っていた。地震の約1カ月後には樋口さん夫婦の結婚式があり、平内さんも出席する予定だったという。樋口さんは「私たち夫婦があるのは平内さんのおかげ。ずっと追悼したいと思っていた」と語る。

 1月に市内で、地域プロジェクトを生み出すワークショップがあり、樋口さんは「光のまちと呼ばれる滑川をさらに盛り上げたい」とキャンドルイベントを提案。樋口さんが代表を務めるボランティア団体「ばいにゃこ村」の会員のほか、新たに発足した実行委のメンバーら有志が協力して開催にこぎ着けた。

 当日は、公園内に献花台を設け、色とりどりのキャンドルをともす。空間灯(あか)りアーティストの中澤泰一さんが演出する。防災啓発クイズも行う予定。

 公園は現在、イルミネーション「キラリエ」の光で彩られている。イベントでは、キャンドルの明かりとともに写真に収めてもらい、災害のない日常に平和を感じてもらいたい考え。

 樋口さんは「災害で悲しむ人が減るよう、意味のあるイベントにしたい。同時に、滑川を光と灯りのまちにし、子どもたちが誇りに思うふるさとをつくっていきたい」と話している。

 時間は22日午後5~8時。入場無料。

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