音を探しながら園内を散策する参加者=兼六園

音を探しながら園内を散策する参加者=兼六園

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冬の兼六園、音で楽しむ フードピア金沢 アーティスト、モリ川さんが解説

北國新聞(2022年2月21日)

 石川の冬を彩る食のイベント「フードピア金沢2022」(北國新聞社特別協力)の「冬の金沢 いいコト、いいモノ、いい食めぐり」は20日、金沢市の兼六園で開かれた。「音で楽しむ兼六園」をテーマに、参加者が噴水や、梅林を流れる曲水のせせらぎに耳を傾けながら、散策を楽しんだ。

 マルチアーティストで作曲家のモリ川ヒロトーさんが案内役を務め、蓮池(れんち)門から園内を一周した。日本最古とされる噴水で、モリ川さんは「噴水の音を聞かせるために、回りの曲水の音がしないようになっているのだろう」と説明し、参加者は当時の庭師の工夫に思いを巡らせた。

 水を貯めて一気に落としたり、岩肌に添って流したりすることで音の遠近感が演出されていることや、橋の上流と下流でステレオのように音の聞こえ方が違うことも体感した。

 黄門橋では、橋を境に左側からはザバザバとダイナミックな音、右側からはシャラシャラと優しい音が流れることを意識しながら歩いた。

 モリ川さんは、約3年前に兼六園を散歩していた時、水音がぴたっと止まるところを見つけたのがきっかけで、園内の音に着目するようになったという。車の走行音が少なく静かな午前4時から散策するなどして、園内の「音スポット」を探すモリ川さんは「場所によって聞こえる音が全く違う。水が豊富な、金沢らしい工夫だと思う」と話した。

 感染症対策で食事は行わず、園内の茶店「三芳庵」の食事券を持ち帰った。ツアーは26日まで全3コースで行われる。

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