28日に南砺市城端地域中心部の国道304号を歩行者天国にして開かれる「つごもり大市」で、アマチャヅル入りの大判焼きが4年ぶりに販売される。城端地域でのイベントや祭りで愛されていた焼き菓子。南砺市商工会女性部城端支部(河合朗子支部長)が、地元の名物となるよう復活させる。
アマチャヅルは、多年生のツル性植物。乾燥させ粉末状にして、健康茶などの飲み物に利用される。南砺市蓑谷(城端)の特産品として、地元の生産組合が大判焼きやせんべいなどを販売していた。組合員の高齢化で、活動を休止した。
女性部は毎年、つごもり大市でぜんざいを販売。今年は新型コロナの感染拡大防止のため、持ち帰りできる商品を並べようと、かつて人気だった大判焼きに決めた。生産組合が大判焼きを作る機械を保管していることが分かり、借りることにした。
アマチャヅルは組合員だった蓑谷の高澤ゆき子さん(82)が自宅で保存していたものを譲り受けた。レシピも高澤さんから教わり、当時の味を再現。あんことカスタード入りを用意し、1個100円で販売する。
大判焼きはNHKのドラマ「カムカムエヴリバディ」で回転焼きとして登場して注目を浴びており、河合支部長は「昔から人気のあった菓子なので、城端地域の味として再び定着させたい」と意気込んでいる。