福井県おおい町名田庄久坂区周辺の昔の風景や出来事などを写真で紹介する「久坂、挙野（あげの）、出合、永谷、挙原（あげはら）のなつかしの写真展」が３月１日、同町の久坂バス停待合室で始まった。地元住民が撮影した５０年以上前の街並み写真などを中心に約３５０点を展示。区の歴史を振り返ることができる。１４日まで。

　新型コロナウイルス禍でも楽しめるイベントを開こうと、久坂区民でつくる「久坂クラブ」が企画した。住民が気軽に集まれる場として、バス停待合室を会場に設定。会員らから集めた写真約６００枚を厳選し展示した。

　久坂区の旧国道１６２号周辺の写真には、人口減少などにより姿を消した商店や理髪店、自転車店などが写っている。区内にかつてあった映画館の看板も見ることができ、旧名田庄村の中心地として栄えていたことがうかがえる。

　１９７０年代に行われた集落整備により、現在は無人となった出合、永谷、挙原区の移住前の風景も。かやぶき屋根が多く立ち並び、風情あふれる農村風景が見てとれる。このほか、各区で行われた行事や当時の住民の写真などもある。

　同クラブの会長は「写真を見て昔の久坂などを思い出し、記憶にとどめてほしい」と話していた。

　午前７時～午後６時。問い合わせは同クラブの村上さん＝電話０９０（６２０４）２５３２。久坂区集会所（挙野）でも１９～２１日、２６、２７日、４月２日に写真展を開く。