兼六園の徽軫(ことじ)灯籠周辺で1日、昨年秋に枯死したイロハモミジの後継となる若木の植栽作業が行われた。木は先代と同じ場所に植えられ、今年の秋は紅葉が楽しめる見込みで、関係者は園内随一の撮影スポットの復活に期待を寄せた。
若木は高さ4メートル、幹回り0・21メートル、枝張り3・5メートルで樹齢が推定10~15年。造園業者4人が深さ約40センチの穴に若木を植え込み、3本の支柱で固定した。
県金沢城・兼六園管理事務所によると、先代のモミジは庭園の景観木「名木」に位置付けられ、樹齢は推定120年を誇っていた。しかし、2015年ごろからカミキリムシの幼虫「テッポウムシ」の被害が目立ち、その後に回復の見込みもなくなったため、昨年9月にやむなく伐採された。
若木の植栽作業を終え、管理事務所の押野朗所長は「多くの人に愛されるよう、大切に世話をしていきたい」と話した。