新潟県出雲崎町久田(くった)の旧臨海学校施設にドーム型サウナが完成した。サウナは南仏をイメージしたデザインで、運営するアドベンチャートリップ(長岡市)の五十嵐貴博代表(44)は「冬の新潟や日本海は暗いイメージがあるが、面白い場所にして地域を盛り上げたい」と話している。
群馬県富岡市の施設だった旧臨海学校は2015年1月に閉校した。昨年3月に出雲崎町の建設業「山六木材」が富岡市から建物と土地を購入した。
旧臨海学校は高台に建ち、目の前に広がる日本海が見渡せる。五十嵐さんは「景色がいいこの場所でサウナができたら最高だ」と、山六木材から敷地の一部を借り、昨年9月に駐車場の一角でサウナの工事を始めた。
サウナは「土のサウナ In The Earth(イン・ジ・アース)」と名付けた。蓄熱性に優れる土を主な材料に使って建てた。熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」ができる。ドーム型にすることで蒸気の巡りが早くなるという。
建物は南仏をイメージしてタイルやクリーム色の壁を用い、写真映えも意識した。額縁のようなデザインにした窓からは日本海が見える。
水風呂があるほか、海を眺めながら外気浴でも涼める。五十嵐さんは「静かで波の音が聞こえる。日本海の荒波を見ながら"ととのう"体験は新たなアクティビティーになる」と話す。
1月中旬からプレオープン中だが、今後動線などを改善して4月の本格オープンを目指す。隣接地にキャンプ場も整備する予定だ。五十嵐さんは「海で遊んで、キャンプをして、サウナに入ってと、出雲崎で1日中楽しめる施設にしたい」と今後の展望を語った。
サウナは1回2時間で3千円。定員は6人で、1日3回の時間帯を設けている。事前予約制。水曜定休。
問い合わせはイン・ジ・アース、080(4881)1600。