福井県福井市は3月7日、北陸新幹線県内開業に向けて新たな福井土産の開発を支援するプロジェクトで誕生した4商品を公開した。ブランド米いちほまれを使ったビールや、そばの風味が楽しめるスイーツなど原料やパッケージにこだわった新商品をお披露目。新年度から販売を予定し、販路拡大を目指す。
「福いいネ!お土産品開発プロジェクト」と題し、商品開発や販路拡大を一貫して支援する企画。昨年夏公募したところ、菓子製造をはじめ市内の約20社の応募があった。JR西日本も協力してワークショップやセミナーを開催し、審査会で4社を選定。企業はコンセプトやパッケージを練り、新商品の開発を進めてきた。
酒造会社「越の磯」は、いちほまれを原料に使用したクラフトビールを開発。すっきりとした口当たりで米のうま味を引き出した。和洋菓子製造販売の森八大名閣は永平寺の精進料理をヒントに県産六条大麦で作ったクッキーを商品化。海産物加工品製造・販売の天たつの、うにを用いたアヒージョはパスタやバゲットに合わせて、うにのうま味や磯の香りを楽しめる。パリで越前そば店を構える東郷商店は、県産のそば粉を使ったスイーツを考案。ジュレとムースの2層で豊かなそばの風味が広がる。
この日は福井市のアオッサで商品の展示と商談会が開かれ、各企業のブースが設けられた。旅館や土産店など県内外のバイヤーが訪れ、商品の説明を聞きながら取り扱いを検討していた。
市の担当者は「福井の食の魅力を商品に詰め込んだ。今後、行政と企業が一丸となって福井の良さを発信していきたい」と話していた。新商品は今春から秋にかけて販売の予定。