新潟県上越市南本町2の妙高酒造が、赤く色づいた日本酒「妙高山 赤い酒」を発売した。上越産の古代米を使用して桜色に輝かせており、同社は「これからの桜の季節にも合わせ、色合いを楽しみながら飲んでもらいたい」としている。
吟醸や本醸造といった王道商品だけでなく、日本酒の幅広さを伝えようと企画。醸造関係者から古代米を使って色を出す手法を聞き、栽培者を探し、研究を進めてきた。
「赤い酒」の色は、古代米「紫黒(しこく)米」に含まれるアントシアニン系色素によるもの。紫黒米と酒米「五百万石」を組み合わせ、色を逃さずに出せるよう試行錯誤して完成させた。
うま味や甘味を生かしながら、飲みやすい味わいに仕上がった。杜氏(とうじ)の平田正行さん(71)は「いい出来栄えで紫黒米独特の香りもある。しゃれたグラスで味わって雰囲気も楽しんでほしい」と話している。
1本720ミリリットルで、参考小売価格は1650円。上越市などの酒販店やオンラインショップで販売している。