止まり木で羽を休めるトキ=能美市のいしかわ動物園

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トキ放鳥の候補地に 七尾市議会代表質問 市長意欲、環境整備へ

北國新聞(2022年3月9日)

 七尾市議会定例会議3月会議は8日、本会議を再開し、3氏が代表質問した。国が目指す特別天然記念物トキの放鳥について、茶谷義隆市長は候補地の募集などがあった場合、手を挙げる方針を明らかにした。先の県議会2月定例会で谷本正憲知事が放鳥の受け入れを検討する考えを示し、市としても県の動きに呼応して環境整備などを進めていくとした。

 木下敬夫氏(あすなろ)がトキ放鳥に向けた市の対応をただしたのに対し、茶谷市長は「能登は生物などの多様性が守られ、(放鳥の)最有力候補だ」と指摘。その上で「放鳥実現には能登が一丸となり、環境整備に取り組む必要がある。県や関係市町と連携を図っていく」と積極的な姿勢を示した。

 市内では2012年の世界農業遺産「能登の里山里海」認定後に造成された中島町須久保地区、能登島長崎町のビオトープが現在も維持されている。

 茶谷市長はこうした環境整備や地域住民の理解促進が必要とした上で「条件が整えば(放鳥地の応募に)手を挙げたい。前向きに検討していく」と重ねて意欲を示した。

 能登は1970(昭和45)年に穴水町で野生の一羽「能里(のり)」が捕獲され、本州最後のトキ生息地とされる。県は全国に先駆け、2010年にいしかわ動物園で分散飼育を開始し、保護増殖事業に取り組んでいる。県議会2月定例会で谷本知事は放鳥実現に向けて市町、関係団体と協議を始める考えを示した。

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