兼六園の花見シーズンの風物詩として親しまれる紺屋坂のぼんぼりが９日、２年ぶりにお目見えした。昨年は新型コロナ感染防止のため設置を見送ったが、ワクチン接種が進んだことから金沢城兼六園商店会が復活を決めた。１９日～５月８日に点灯する。

　ぼんぼりは商店会が昭和３０年代から毎年春、紺屋坂に設置している。今年は６４基を用意し、徽軫灯籠（ことじとうろう）や加賀手まりが描かれたぼんぼりが通りに華やぎを添えた。

　商店会によると、感染拡大以降、周辺のにぎわいは落ち込んでいたが、最近はワクチン接種が進むにつれて少しずつ客足が戻ってきた。まん延防止等重点措置の期限は２１日で、担当者は「春休みや大型連休に向けて弾みをつけたい」と期待を込めた。

　日本気象協会（東京）によると、金沢のソメイヨシノの開花予想日は４月１日。ウェザーニューズ（千葉）は今月２９日と見通している。