ナチス・ドイツから迫害を受けていたユダヤ人の子どもに焦点を当てた企画展=3月15日、福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」

ナチス・ドイツから迫害を受けていたユダヤ人の子どもに焦点を当てた企画展=3月15日、福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」

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ユダヤ人の子、迫害に耐え遊びや学び 人道の港敦賀ムゼウムで資料展示

福井新聞(2022年3月16日)

 ナチス・ドイツから迫害を受けていたユダヤ人の子どもに焦点を当てた企画展「空のない星~ホロコーストの子供たち~」が3月15日、福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」で始まった。当時の子どもの遊びや勉強の様子などを伝えるパネル27枚が並ぶ。5月31日まで。

 同資料館と駐日イスラエル大使館が主催。イスラエルの世界ホロコースト記念センター「ヤド・ヴァシェム」が製作したパネルを同大使館が日本語訳して展示した。

 パネルでは、ユダヤ人の子どもがおもちゃとして使っていた編み物の道具や空き家で見つけた兵隊のフィギュアを紹介。子どもたちは創造性などを発揮して自分でおもちゃを作り上げていたとしている。困難な環境や厳しい制限がある中、ユダヤ人は図書館などの教育の場を設けようとしたと解説し、勉強したり、孤児院で踊ったりしている子どもの写真も掲載している。収容所などでの仕事に関するパネルなどもある。

 この日は企画展開催を記念したセレモニーも開かれ、渕上隆信市長と同大使館のバラク・シャイン報道官らが出席。渕上市長は「子どもたちに焦点を当てた今までにない切り口になっている」とし、シャイン報道官は「ホロコーストの悲劇は忘れてはいけない。展示を見て、たくさん学んでほしい」と話した。

 毎週水曜と5月6日が休館。同4日は開館する。入館料は大人500円、小学生以下300円。

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