福井県福井市の国名勝、養浩館庭園で3月18日、雪つりの撤去が行われた。雨の中、冬の間に樹木を守っていた縄を庭師が一つ一つはさみで切り、春の庭園へ装いを新たにしていた。
庭師の森口朝行さん(47)=同市=が1人で作業。雪つりは昨年11月、クロマツやモチノキなど庭園内の11本に施した。
大きいもので高さ7メートルほどの竹の支柱から伸びるわら縄を、森口さんがはさみで切っていった。全て切り終えると、竹に縄を巻き付けて外していた。雪による被害は特になかったという。
庭園内では、白や桃色の梅がほころび、地面からはツクシが顔を出すなど春の訪れを感じさせる。愛知県から旅行で訪れていた鈴木あかりさん(19)は「雪つりは初めて見た。雨だけどきれいな庭園」と観賞を楽しんでいた。