福井県嶺南の魅力を関西圏に広げようと、関西の大学生５グループが制作したＰＲ動画が、投稿サイト「ＹｏｕＴｕｂｅ」で公開されている。食、自然、人などそれぞれの切り口で、ユニークな見せ方が光る作品がそろう。３月２８日まで再生回数を競い、最多のグループがグランプリとなる。動画は今後、県の事業などに活用される予定。

　嶺南に近い関西の若者の視点を生かそうと、県嶺南振興局が本年度初めて企画。応募のあった１５グループの構成案などを審査して決まった５グループが、昨夏から嶺南を訪れるなどして動画に使う映像を集め、各自で編集し完成させた。

　同志社女子大「ばやしーず」は、コロナ禍で旅行しにくい中、三方五湖レインボーライン（美浜町、若狭町）を想像し自宅で足湯やかわらけ投げを楽しむ等身大の大学生を演じた。同女子大「森ゼミＣ班」は水の豊かさをテーマに、野鹿の滝（おおい町）や若狭小浜お魚センター（小浜市）の様子など、自然や海の幸を紹介。同女子大「ａｄｓｏｕｎｄ」は、へしこを使ったパスタなどの調理音を高性能マイクで収録し、食欲を刺激する。

　京都市立芸術大などでつくる「チームご縁」は人にスポットを当て、地元漁師や地域おこし協力隊など嶺南で活躍する８人をインタビュー。立命館大の学生団体「Ｅｎｔｅｒｖｉｂｅ」は、個性的なサバのキャラクターが登場する短編映画「嶺南恋物語」を制作した。

　同振興局の担当者は「コロナ下で現地での撮影がしにくい中、自由な発想で面白い動画に仕上がった」と太鼓判を押す。動画は県のホームページからアクセスでき、各グループはインスタグラムやツイッターなどで視聴を呼び掛けている。