リノベーションした移住定住者向け古民家の「凛星荘」=3月26日、福井県坂井市丸岡町上竹田

リノベーションした移住定住者向け古民家の「凛星荘」=3月26日、福井県坂井市丸岡町上竹田

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古民家再生し移住促進...坂井市丸岡町に「凛星荘」開設 築150年をリノベーション

福井新聞(2022年3月27日)

 福井県坂井市丸岡町上竹田の岡集落にある古民家を、地元民間事業者の「越前竹田村」がリノベーションした「凛星荘(りんせいそう)」の開所式が開かれた。移住定住人口の増加に向けて新たに3部屋の居住スペースを設け、起業家やクリエーター志望者らを募っていく。新たな仲間のつながりを起点に、子どもから大人までが集う地域のにぎわい創出を目指す。

 築150年の木造2階建てで、延べ床面積580平方メートル、敷地面積1200平方メートル。20年ほど前から空き家だったという。所有者から土地建物を無償で借り受け、県と市から各500万円の補助を受けて昨年11月から改修を進めてきた。

 過疎化する集落の活性化を目指す越前竹田村は2014年、今回の凛星荘の隣で築260年の古民家を改修し、宿泊や飲食ができる「山月荘」を運営してきた。

 今回の改修では古民家の落ち着いた風合いを残しつつ、3部屋を洋室化したほか、調理室や大広間、トイレなどをリフレッシュした。同社は移住定住者を募り、竹田地区の歴史文化や自然といった資源を活用した特産品づくりなどの取り組みを支援する計画という。

 開所式には地元住民ら約30人が集まり、凛星荘の近くに住む越前竹田村の奥村繁子代表(84)、坂本憲男市長らがテープカットした。岡集落は平安末期から続くとされ、奥村代表はあいさつで「歴史ある古民家をどうしても残したいとの思いだった」とした上で「母子家庭や家族連れ、若者ら一人でも多く住んでもらい、人口を増やしたい。ここに集まれば、ほっとできるような楽しい場にしたい」と話した。にぎわいの拠点として古民家前の土地を活用し、遊具を整備する構想も示していた。

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