稚アユを放流する組合員=3月31日、福井県越前市帆山町の日野川

稚アユを放流する組合員=3月31日、福井県越前市帆山町の日野川

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日野川のアユ釣り解禁早く 福井県越前市で稚アユを早期放流 闘争心強く友釣り向き

福井新聞(2022年4月1日)

 日野川漁協が3月31日、福井県越前市の同川で県産稚アユの放流を行った。これまでは4月以降だったが、今年は県内で初となる3月の早期放流とした。同漁協の調査研究の結果、この時期の水温でも十分な生育が可能と判断した。闘争心が強い友釣りしやすいアユに育つと見込まれるほか、解禁日は例年より20日以上早い6月上旬となる予定で、アユ釣りファンをより楽しませることになりそうだ。

 同漁協によると、これまでは水温13度ほどが稚アユ放流の条件とされてきたが、専門家から8度程度でも生育できるとの見解を得た。天然アユが遡上(そじょう)する前に放流することで、縄張りを持たせ闘争心を強くできるという。

 また今回は昨年捕獲した天然アユから採った卵をふ化、育成したF1(エフワン)と呼ばれる天然に近い稚アユのみを放流することができた。稚アユは県の施設で採卵、ふ化させ、同漁協の中間育成施設で育てるが、F1はこれまで大半を育て上げられずにきた。何世代も採卵を繰り返したアユに比べ闘争心が強いという。

 同日、同市帆山町の同川河川敷で式典があり、山田賢一市長、櫻本宏副知事ら来賓、地域住民、組合員らが出席した。佐々木武夫副組合長が「早期放流はよく釣れるなどさまざまなメリットがある」とあいさつ。この後、来賓や住民がバケツで稚アユを放流。組合員がタンクからホースを使い放した。4月内に計約50万匹を放流する。

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