飯田市座光寺の元善光寺で3日、7年目に一度の御開帳が始まった。善光寺同様に新型コロナで1年延期し、今回は6月29日までの88日間。この日は約千人が雨の中、アルコール消毒した手で本堂前に立つ回向(えこう)柱に触れ、無病息災などを願っていた。
御開帳の始まりを告げる開闢(かいびゃく)大法要で、本多秀道住職(47)ら4人が阿弥陀経と般若心経を読経。前立(まえだち)本尊を安置する厨子(ずし)が開かれ、本尊と「善の綱」で結ばれた高さ約4メートルの回向柱では参拝客が手でさすったり記念撮影したり。東京都の団体職員、藤田照美さん(58)は右手が震える病気を患っており、「般若心経を唱えながら病気が治るよう願って触った」と話した。
5月1日には中日大法要を開く予定。寺は期間中、前回の半数ほどの約15万人の参拝客を見込んでいる。