花鳥画にスポットを当てた企画展=福井県福井市立郷土歴史博物館

花鳥画にスポットを当てた企画展=福井県福井市立郷土歴史博物館

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華やかな花鳥画で春感じて 福井市立郷土歴史博物館で企画展

福井新聞(2022年4月5日)

 春を感じさせる華やかな花や鳥のデザインに焦点を当てた企画展「描かれた花鳥の美」が、福井市立郷土歴史博物館で開かれている。愛らしい小鳥に四季の花々を組み合わせて描いた屏風や、満開の桜が繊細に描かれた絵付け皿など、江戸中期~明治時代の15点を紹介している。19日まで。

 「花鳥画」は日本で古くから親しまれてきた画題で、花と鳥だけではなく、松や竹、昆虫など幅広い動植物も題材に含まれる。今回の企画展は、中でも花と鳥を中心に春らしく明るい気持ちになれる作品を並べた。

 平安時代末から鎌倉時代初期の歌人・藤原定家が花と鳥で月別に詠んだ和歌24首を絵にした「定家詠十二ケ月花鳥図屏風」は、華やかな市松模様の屏風に和歌を書いた色紙と絵を貼り合わせている。桜とキジなど花と鳥二つの和歌を一つの絵にまとめ、12枚にしている。

 初公開の「色絵桜樹図皿」は、満開の桜を直径20センチほどの皿いっぱいに描いた逸品。江戸期の作で、白地に正面から見た桜の花を緻密に表現している。このほか、多様な鳥を探しながら鑑賞するのも楽しい屏風や、ボタンの花が豪華な高さ80センチほどの花瓶なども展示されている。

 午前9時~午後7時。観覧料は220円で、中学生以下、70歳以上、障害者と介助者は無料。9日午後5時からはギャラリートークを予定している。問い合わせは同館=電話0776(21)0489。

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