珠洲市は大型連休中の誘客促進に向け、昨秋の奥能登国際芸術祭2020+(プラス)(北國新聞社特別協力)で人気を集めた民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム」を5月3~5日に一般公開する。奥能登を訪ねた観光客らに珠洲の文化や人々の暮らしぶりを魅力的に伝え、何度も訪れる「珠洲ファン」獲得につなげる。23年秋予定の次回芸術祭のアピールにもつなげ、地域を盛り上げる。
スズ・シアター・ミュージアムは、昨秋の芸術祭の目玉会場として設けられた。珠洲の家庭に眠る農機具や漁具などを集めた「劇場型民俗博物館」は県内外の観光客から関心を集め、芸術祭の期間中には一般、団体客向けに公開され、計2万1885人が訪れた。
芸術祭の閉幕後は、団体ツアー限定で公開されていた。現時点で4月は10本、5月は53本のツアーが組まれており、約1900人が訪れる予定となっている。
●住民らが運営
コロナ禍が地元経済に打撃を与えている中、市はさらに大勢の人を呼び込んで地域活性化を図るため、連休中に同ミュージアムを一般公開することにした。開館時間は午前10時から午後3時までとし、住民や支援団体「サポートスズ」のメンバーが運営に携わる。
市芸術祭推進室の水上昌子次長は「帰省者や観光客に楽しんでもらい、次回芸術祭への関心も高めたい」と話した。
11日は市役所で同ミュージアム総合企画委員会が開かれ、参加者が今後のイベントについても話し合った。委員長の泉谷満寿裕市長、芸術祭総合ディレクターで館長の北川フラム氏らがあいさつした。