善光寺御開帳に合わせ、善光寺大勧進が千曲市出身の画家越ちひろさんの作品展を宝物館で開いている。色彩豊かな作品やモノトーンの力強い９点を展示。御開帳期間中は宝物館を無料開放し、江戸時代に各地に出向いて御開帳した「出開帳」の仏像もあり、越さんの絵を楽しみつつ御開帳の歴史にも思いをはせてほしい―としている。

　多くの参拝者が訪れる機会に地元アーティストを紹介したいと大勧進側が越さんに提案。武田信玄と上杉謙信の位牌(いはい)などがある宝物館の一角に、赤や黄、緑色の星のような模様をちりばめて天の川のようにも見える作品「Ｒｉｖｅｒ」などを並べた。

　大勧進が越さんと作り、頒布している御朱印の原画もある。絶対秘仏とされている善光寺本尊をイメージし、華やかな花を描いた。新潟市から訪れた新潟医療福祉大２年の沼田莉奈さん（１９）は絵を前に「色彩に魅了された」。一緒に訪れた同２年の畠山南さん（１９）は御開帳参拝で「理学療法士になる夢に向けて、うまくいくように願いました」と話していた。

　６月２９日まで（午前８時～午後３時。入館は午後２時半まで）。