「鯉」が描かれた掛け軸やびょうぶを紹介している敦賀コレクション逸品陳列「鯉づくし」=福井県敦賀市立博物館

「鯉」が描かれた掛け軸やびょうぶを紹介している敦賀コレクション逸品陳列「鯉づくし」=福井県敦賀市立博物館

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江戸から大正にかけてコイ描いた逸品一堂 敦賀市立博物館

福井新聞(2022年4月22日)

 5月5日の「こどもの日」を前に、コイをモチーフにした絵画を集めた展示会が福井県の敦賀市立博物館で開かれている。江戸から大正時代にかけての画家が描いた掛け軸やびょうぶなど8点が並んでいる。5月26日まで。

 同博物館の所蔵品を展示する敦賀コレクション逸品陳列「鯉(こい)づくし」と題して開催。江戸後期の絵師、原在中の「琴高仙人図」は中国の逸話に基づくもので、仙人がまたがったコイが竜に変身する途中、角が生えたり、ヒレが翼のようになったりしている。大正期の鈴木松年「瀑布登鯉図(ばくふとりず)」は、滝を登り切ったコイが竜に姿を変えるとする故事を豪快な筆遣いで描いており、滝をまっすぐに泳いでいくコイが目を引く。

 市指定文化財「楓下游鯉図屏風(ふうかゆうりずびょうぶ)」は明治・大正期に活躍した市出身の南画家、内海吉堂の作。カエデの下を泳ぐ4匹のコイを描いているが、ひょっこりと水面から顔を出す1匹が印象的だ。加藤敦子学芸員は「かわいらしさや迫力、ユニークさなど画家によって違う個性を楽しんでほしい」と話している。

 期間中の5月3、5日にはワークショップ「オリジナル鯉のぼり掛け軸を作ろう!」が開かれる。両日とも午前11時からと午後2時からの2回ある。予約や参加費は不要だが、入館者に限る。

 入館料は一般300円、高校生以下無料。月曜休館。

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