海水養殖で1キロほどに成長したサクラマス

海水養殖で1キロほどに成長したサクラマス

福井県 福井・永平寺 グルメ 特産

海水養殖サクラマス成育順調 水揚げ想定400キロ超

福井新聞(2022年4月25日)

 福井県福井市の越廼漁協が県内で唯一、海水養殖に取り組むサクラマスが順調に成育している。今季は目標に掲げた400キロを上回る水揚げを予定しており、来月上旬にも出荷する。同漁協と市では、養殖サクラマスを活用したメニューを提供してくれる市内飲食店を、5月2日まで募っている。

 サクラマスはヤマメが海に下って成長した魚。川に残るヤマメに比べより早く、より大きくなり、特徴である銀色の魚体がより際立つ。海水養殖では寄生虫が付かず、刺し身で食べることができ、全国的も取り組みが広がっているという。

 越廼漁協では2018年から漁閑期の冬季に取り組める新たな事業として、稚魚を育てる九頭竜川中部漁協などの協力を得ながら試験養殖をスタート。市は20年度から事業を補助している。

 今季の養殖では昨年12月から、海水を入れた陸上水槽や茱崎漁港の一角を活用したいけすでの海面養殖を行った。30キロ程度の水揚げだった昨季よりも、一回り大きい200グラム程度の稚魚600匹を活用。海水に慣らす間に死んでしまう稚魚が少なく、約500匹が1キロ程度まで成長した。

 5月上旬からの出荷に合わせ、養殖サクラマスの取り組みを広く知ってもらおうと、活用飲食店を募ることにした。市内の5店舗程度を想定し、6月の1カ月間メニュー提供をしてもらう。協力店には20~30匹程度を特別価格で販売する。通常価格は三枚下ろし加工冷凍真空パックで1キロ当たり3780円を想定している。

 同漁協の川端元昭組合長は「将来の担い手確保のためにも次はさらに水揚げを増やしていきたい。多くの飲食店に活用してほしい」と呼び掛けている。

 協力店の応募締め切りは5月2日で、応募多数の場合は抽選する。問い合わせは同漁協(平日のみ)=電話0776(89)2316。

えきねっと びゅう国内ツアー

福井・永平寺 ニュース