色彩豊かに再現された万葉衣装=5月1日、福井県越前市万葉菊花園

色彩豊かに再現された万葉衣装=5月1日、福井県越前市万葉菊花園

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色鮮やかな万葉歌人の衣装再現 福井県越前市で万葉まつり開幕

福井新聞(2022年5月2日)

 万葉集に収められる恋の相聞歌の舞台となった福井県越前市味真野地区の第40回あじまの万葉まつり(福井新聞社後援)は5月1日、同市余川町の万葉の里味真野苑一帯で始まった。時代考証に沿って再現された歌人らの色彩豊かな万葉衣装が披露されている。

 万葉衣装は、古代衣装研究家の山口さんが用意した約30点を万葉菊花園と万葉館で展示。朝服(ちょうふく)は宮廷の公事で着用された衣装で、身分や位の高い順に紫、赤、緑などと色が分かれる。相聞歌を残した中臣宅守(なかとみのやかもり)の衣装は、狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)との結婚を巡って味真野の地に流罪になった史実から、低い位の縹(はなだ)色で再現されている。

 この日は山口さんの講演会が開かれ、「当時の衣装は法律で細かく規定されていた」と解説。素材や染色方法の説明もあり、来場者約30人が聞き入った。今年は取りやめとなった万葉行列の衣装と合わせ、31日まで展示している。

 まつりは新型コロナウイルスの影響による中止を挟んで3年ぶりの開催で、5日まで。3日は衣装をまとった参加者による万葉相聞歌の朗唱が味真野苑で行われる。3、4日は地元商工会などが飲食ブースを出店する。

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