魚津市内の海岸で5日、今季17回目の上位(春型)蜃気楼(しんきろう)が観測された。魚津埋没林博物館は5段階(A~E)で示す発生規模をBランクと認定。富山、射水、黒部の各方面に風景の変化を肉眼で確認でき、大勢の人が今季トップ級となった神秘のショーに見入った。
午前7時半ごろDランクが発生、徐々に状態が良くなった。午後1時半ごろBランクとなり、富山市水橋方面から射水市新湊方面にかけて、反転や伸びの変化が数時間続いた。新湊大橋の変形も見られた。
海の駅蜃気楼そばの海岸に大勢の見物客が訪れ、歓声を上げた。魚津蜃気楼研究会の野村英樹会長は「長時間にわたり、さまざまな変化を見られる蜃気楼だった。高気圧に覆われる6、7日も期待できる」と語った。
5日は氷見市でも蜃気楼が確認できた。島尾海岸から石川県境付近の風景を撮影した写真愛好家の愛甲喜一郎さん(砺波市)は「魚津に比べれば規模も頻度も10分の1程度だが、蜃気楼が見られるのは珍しい。貴重なショットを収められて良かった」と話した。