箱ワインの魅力を紹介する中山社長(左)と川幡店長=富山市総曲輪

箱ワインの魅力を紹介する中山社長(左)と川幡店長=富山市総曲輪

富山県 富山・八尾

富山に箱ワイン専門店 安く、おいしく、エコに

北日本新聞(2022年5月25日)

 ガラスのボトルではなく紙箱に入った「箱ワイン」の専門店が、富山市総曲輪の商業施設「SOGAWA BASE」にオープンした。瓶詰に比べて輸送コストや環境への負荷が小さく、サステナブル(持続可能)な商品として注目される。開栓後の品質が長持ちする利点もある。安く、おいしく、環境にやさしい魅力を発信し、新しいワインの楽しみ方を提案する。

 箱ワインはポリエチレンやアルミ製の内袋に詰められ、紙の外箱に入った商品を指す。瓶詰が750ミリリットルなのに対し、4倍の3リットルが標準サイズとなっている。

 開店したのは「BiB(ビブ) toyama」。なかやす酒販(高岡市清水町)が運営し、フランス、イタリア、スペイン、南アフリカなどで生産された約40種類を扱う。店名は箱ワインが英語圏で「バッグ・イン・ボックス」と呼ばれることにちなんだ。

 中山士門社長(43)が1年前から出店準備を進めてきた。箱ワインに特化した輸入業者はなく、仕入れルートを一から構築。国内に専門の通販サイトはあるものの、実店舗は初という。

 かつて箱ワインは「安かろう悪かろう」のイメージが強かった。しかし、近年は包装技術が進歩し、品質が飛躍的に向上。同じ価格帯のボトルワインに比べて高品質とされる。容器が軽い分、輸送や廃棄時の温室効果ガス排出を減らすことができ、中山社長は「これからの時代に合ったワインの形」と強調する。

 店では1杯400円(カップ代100円含む)で試飲もできる。川幡祥子店長(30)は「箱ワインの魅力を伝え、身近な存在にしたい」と話す。

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