東御市の湯の丸高原にある池の平湿原でコマクサが見頃を迎えている。28日朝は遠く望む富士山や佐久市方面の眺めを背景に、小さなピンクの花が太陽に照らされていた。
標高2千メートルほどの見晴(みはらし)岳と三方(さんぼう)ケ峰に群生地があり、駐車場から遊歩道などを30~40分ほど歩くと着ける。佐久市から妻と訪れた鹿田一郎さん(72)は「コマクサは高い山でしか見られないが、ここは簡単に来られていい」。
湯の丸高原ビジターセンターによると、今年は気温の上昇が早く雪解けが一気に進み、例年より1週間ほど開花が早かった。見頃は7月半ばまで。小林政明センター長は「山の花は、その環境でしか育たない。大切に見てほしい」と話した。