水口区の山車「鏡獅子」

水口区の山車「鏡獅子」

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あわら・金津祭 50年ぶり山車3基集結 神社前から巡行

福井新聞(2022年7月14日)

 福井県あわら市指定無形民俗文化財の「金津祭」(福井新聞社後援)が7月16~18日、同市旧金津町市街地で繰り広げられる。中日の17日には、高さ約6メートルの人形山車3基が約半世紀ぶりに勢ぞろいし、地元区の路地を練り歩く。伝統の「本陣飾り物」のコンクールも復活する。

 山車巡行は1897年、金津神社の社殿修復と境内拡張を機に始まった。現在は金津地区内の18区のうち15区が、東西南の3ブロックから各1基を持ち回りで担当している。今年の山車は水口区の「鏡獅子」、坂ノ下区の「北条義時」、東区の「熊谷直実」。3基巡行は3年ぶり。

 山車は午前11時半ごろ各区を出発、午後1時に金津神社前に勢ぞろいし、同1時半に出発する。金津祭保存会によると、神社前での山車集合は約50年ぶりの試みという。

 本来なら山車はすべての区を巡行するが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、巡行はそれぞれのブロックを中心に行う。旭区の「みこし渡御」のみ、車を乗せて移動する。

 山車には、子どもたちが囃子方として乗り込む。例年はすべての山車当番区で、山車の前を「前屋台」と呼ばれる三味線や笛、太鼓を演奏する人たちが乗るトラックを走らせるが、今回は水口区のみで行う。

 「本陣飾り物」は約400年の歴史を持ち、日用品などで作った作品を各本陣に飾る。本陣飾り物コンクール(福井新聞社後援)は祭り初日にあり、全18区が新作を披露する。神社境内と水口区通りに約60の露店が出店する予定。前日祭の武者行列や、地元グループによる太鼓演奏は中止とする。

 保存会事務局長の住田さんは「昨年は1基のみの巡行で、今回は一歩前進できた。神社前の山車集合は、伝統継承に向けた気持ちの表れ。将来につながる祭りにしたい」と話している。

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