和紙や洋紙の断面を虫眼鏡で観察する子ども=7月15日、福井県越前市の紙の文化博物館

和紙や洋紙の断面を虫眼鏡で観察する子ども=7月15日、福井県越前市の紙の文化博物館

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越前和紙の「秘密」学べる特別展 福井県越前市の紙の文化博物館、9月5日まで

福井新聞(2022年7月20日)

 子どもたちに越前和紙に関する基本的な知識を学んでもらう特別展「和紙のひみつ展」は7月15日、越前市の紙の文化博物館で始まった。夏休みの自由研究に役立ててもらおうと企画。なぜ和紙はしなやかで丈夫なのかを模型で伝えているほか、観察したり触ったりして洋紙との違いを体感することができる。9月5日まで。

 和紙はコウゾやガンピなどの幹をはいだ内側の白皮が原料に使われ、木片パルプで作る洋紙に比べて、長く太い繊維が絡み合っているのが特徴。強さや光の通し具合に差が出る構造の違いを、模型やパネルで分かりやすく解説している。

 越前和紙のほか新聞紙やノート用紙などさまざまな紙をちぎった断面の観察コーナーでは、訪れた子どもが和紙の繊維の長さを虫眼鏡で確認して興味を深めていた。表面の手触りを比較し、紙片を引っ張って強さを確かめる実験ができるようになっている。

 越前和紙の手漉(す)き工程もパネルで展示。清らかな水が豊富な土地柄を背景にした産地の起こりや、明治時代に日本初の全国紙幣「太政官札」に越前和紙が用いられた歴史なども紹介している。

 火曜休館。入館料は大人300円、高校生以下無料。

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