記念展で展示する松楓殿の食堂の天井画

記念展で展示する松楓殿の食堂の天井画

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天井画は古田土雅堂(栃木出身)作 高峰譲吉「松楓殿」

北日本新聞(2022年7月28日)

 高岡市出身の世界的科学者、高峰譲吉(1854~1922年)が日米親善に活用したニューヨーク郊外の別荘「松楓殿(しょうふうでん)」について、食堂の天井画を描いたのは栃木県出身の洋画家、古田土(こたと)雅堂(がどう)(1880~1954年)であることが、高岡市立博物館の調査で分かった。同館で30日から開かれる高峰譲吉記念展で一部の天井画を紹介する。 (牧野陽子)

 松楓殿は1904年に開かれた米セントルイス万国博覧会の日本パビリオンを高峰が譲り受け移築した。高峰がリニューアルし、室内装飾を洋画家の牧野克次(1864~1942年)らが手掛けたことは分かっていた。

 松楓殿は現在、高岡市の高岡商工ビルに再現展示されている。再現展示を知った古田土の孫、荒井久子さん(東京)から高岡の関係者に連絡があり、荒井さんが保管していた古田土の写真と履歴書を確認し、食堂の天井画を担ったことが判明した。

 写真は天井画を制作中の古田土で、1907(明治40)年の履歴書には明治39年の欄に「高峰博士別荘 室内装飾に随事し目下執筆中」と記されていた。

 古田土は東京美術学校(現東京藝術大)の日本画科を卒業した後、06年に渡米し美術を学んだ。翌年、ニューヨークで森村ブラザーズ(現ノリタケカンパニーリミテド)に入り、陶器の絵付けをデザインした。24年に帰国した。

 食堂の天井画は約113センチ四方の全35点。丸枠の中に動植物が描かれている。松楓殿関連資料として高岡市教委に寄付された。このうち、古田土の写真と一致するキジ、ブドウ、ニワトリ、ハトを描いた4点を、高峰の没後100年に合わせた記念展で展示する。

 市立博物館の仁ヶ竹亮介主幹は「松楓殿の歴史の一端が分かった。資料と共に重要な発見。作者が判明したことで天井画の価値も高まる」と話している。

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