高岡市出身の世界的科学者、高峰譲吉(1854~1922年)の没後100年に合わせ、消化酵素タカヂアスターゼやアドレナリンを発見し、日米親善にも尽くした功績を紹介する記念展が30日、高岡市立博物館で始まった。10月10日まで。
高峰に関する資料約180点を展示した。1階では写真や書簡、愛用品、説明パネルを通して生涯を分かりやすく紹介。2階は米ニューヨーク郊外の高峰の別荘で日米親善に活用された「松楓殿(しょうふうでん)」関連の資料をそろえた。
内装を手掛けた大阪府出身の洋画家、牧野克次による図面や、栃木県出身の洋画家、古田土(こたと)雅堂(がどう)が描いた食堂天井画などを展示。2階は同展終了後も、松楓殿の関係資料展示室として常設する。
初日は仁ヶ竹亮介主幹による展示説明会があり、参加者は高峰の幅広い活躍に理解を深めた。高岡市の吉岡芳子さん(68)は「すごい人だとあらためて分かった。松楓殿の実物も見られて良かった」と話した。
入館無料。月曜休館。8月6日に講演会(申し込みが必要)、同27日と9月24日に展示説明会がある。問い合わせは同館、電話0766(20)1572。