土管から顔を出す羊の作品。羊が人の罪を代わりに負う象徴ともいわれることから、製品のために排出される端材で作ったという=十日町市上野甲

土管から顔を出す羊の作品。羊が人の罪を代わりに負う象徴ともいわれることから、製品のために排出される端材で作ったという=十日町市上野甲

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20メ~トルの羊、土管からひょっこり 大地の芸術祭

新潟日報(2022年8月8日)

 爪切りなどの製造工程で出る端材を使った、諏訪田製作所(新潟県三条市)の「ブランキングアート」が、新潟県の十日町市と津南町で開催中の「大地の芸術祭」に出品された。ニッパー型爪切りの部品を抜いた刃物鋼(はものこう)などで作られた体長20メートル以上ある羊の親子で、十日町市川西エリアで展開する屋外企画展「里山アートどうぶつ園-どうぶつたちのソーシャルディスタンス」の一つとなっている。

 同社では、2011年から職人らがブランク材と呼ばれる事業排出物を使った立体作品を作っており、自社の装飾にしたり燕三条地域の他の事業所とともに作品展を開いたりしている。

 「どうぶつ園」は、多数の作家がさまざまな動物の作品を並べる。企画を担当したアートフロントギャラリー(東京)が、不要となった端材で創作する同社に着目し、参加を打診した。

 出品した羊は5年ほど前に制作し、同社工場に飾っていた。骨組みなどは型抜き後の刃物鋼、ふわふわの羊毛は金属を切断する際に使う消耗品の真ちゅうワイヤを活用している。

 元の羊は高さ約80センチ、体長約1・5メートルだったが、「どうぶつ園」では、会場の小高い丘の地中を通る直径1・2メートルほどの土管の両端に、胴体を分割して頭側と尾側を設置。全長20メートル余りの管の中を通す胴体を新たに作って接合し、長く伸びた羊を完成させた。

 ブランキングアートチームのメンバー、営業部の水沼樹さん(30)は、会場のナカゴグリーンパークを下見した時に雄大な景観や他のアーティストの作品群に圧倒され、「ただ羊を置くだけでいいのか」という思いが湧き上がったという。「広くて気持ちいい場所で子どもが伸びをするイメージ」が浮かび、土管を生かした"伸び伸びしすぎちゃった羊"を思いついた。

 「自分らはアーティストじゃないので負けてしまうと感じ、ちょっと戦ってみたいと考えた」と水沼さん。土管の中の胴体はほとんど見えないが、「子どもらがのぞいたとき、つながっていないとがっかりする」と網状の筒でつなげ、"羊毛"も生やした。

 水沼さんは「新潟での世界最大級の芸術祭に参加できるのは、光栄という言葉に尽きる」と喜び、作品については「すごく長いな、とか面白がってもらえればうれしい」と笑顔で語った。展示は9月4日まで。火、水曜休み。

詳細情報

リンク
大地の芸術祭 https://www.echigo-tsumari.jp/
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