■カツラ植えベンチ設置
魚津市の山あいにある小菅沼地区で里山再生に取り組むグループ「小菅沼・ヤギの杜(もり)」が、活動拠点「ふれあい広場」の整備を進めている。くぼ地を埋め立てた広場にシンボルツリーのカツラの木を植え、ベンチを設置した。農業体験で訪れる人たちに憩いの場として利用してもらう。金森喜保代表は「ヤギと触れ合いながら農業に親しみ、里山の魅力を感じ取ってほしい」と話している。
ヤギの杜は、金森代表が譲り受けたヤギを通して地域活性化を図ろうと、2008年に結成した。耕作放棄地を棚田や畑に復元。現在は市内外から集まったメンバー9人が、農業体験を希望する人たちと一緒に「ほうき草」と呼ばれるコキアの栽培や稲作アートなどに取り組んでいる。
ふれあい広場の整備は、本年度から3年間のセブン-イレブン記念財団の環境市民活動助成を受けて着手した。体験交流施設前の広場に、地区に伝わる「小菅沼の暦女伝説」に登場するカツラの木を植え、周辺を芝生で囲ってベンチを置いた。アジサイも植えた。今後は広場に八重桜を植樹するほか、広場裏の三百山(さんびゃくやま)(標高約300メートル)周辺を巡る遊歩道を整備する。
ヤギの杜で採れるラッキョウやニンニク、ウコン、ブルーベリーなど農産物の加工を手がけるメンバーの柴沢美恵子さんは「たくさんの人に広場を訪れてもらい、力を合わせて地域の絆を育んでいきたい」と張り切っている。