射水市二口(大門)の二口熊野社で3日、火渡り神事が3年ぶりに行われた。百足(むかで)獅子が火の中を勇壮に駆け抜け、地区住民の厄(やく)を焼き払った。
火渡りは地区内で集めた厄を火で清める神事で、秋季大祭に合わせ行っている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020、21年は中止した。今回は二口獅子方青年団などが地区内で獅子舞を行い、班長宅17軒を巡って厄を集めた。
午後5時半過ぎ、二口熊野社の鳥居前で約2メートルの高さに積んだ稲わらに火が付けられた。燃え上がる炎の中、てんぐに続き1体の獅子が火の粉を舞い上げ、走り抜けた。境内でも獅子舞を奉納し、多くの見物人が拍手を送った。
例年、獅子が住宅や事業所など約500戸を回るが新型コロナ対策で縮小した。みこしの巡行を取りやめ、火渡りをする獅子は3体を1体に減らした。