城下町村上で秋の町屋巡りが楽しめる「町屋の屛風(びょうぶ)まつり」が15日、新潟県村上市の旧町人町一帯で始まった。初日から観光客らが訪れ、各家に伝わる屛風や村上木彫堆朱(ついしゅ)などに見入っていた。
村上町屋商人(あきんど)会が主催し22回目。開幕式が西奈彌(せなみ)羽黒神社(同市羽黒町)で行われ、参加店主らが期間中の安全を祈った。
ウイルス禍の影響で、ことしは例年より少ない38店の参加となった。市特産の塩引き鮭(さけ)などを販売する「越後村上うおや塩引館」(同市大町)には、江戸時代に三国志の三顧の礼の場面を描いたとされる大きな屛風が飾られた。
訪れた東京都の会社員男性(58)は「街歩きのきっかけになる良い企画だ。村上の文化的な豊かさを感じることができた」と感心した様子だった。
村上町屋商人会の吉川真嗣会長(58)は「ウイルス禍に見舞われ、水害が発生した村上の元気の源になれるよう、多くの人に屛風まつりへ足を運んでもらいたい」と呼びかけた。
10月15日まで。問い合わせは市観光協会、0254(53)2258。