新潟県津南町特産のユリを湯船に浮かべたユリ風呂が、町内の旅館や日帰り温泉施設で始まった。大輪の花が揺らめく豪華な湯となり、旅館関係者やユリ生産者たちは「ぜひ入って、『百と合(ゆとり)』の時間を楽しんで」と呼びかけている。
ユリはJA津南町のブランド「雪美人」。つぼみが少なかったり、輸送中に落ちてしまったりして規格外となった切り花を活用しようと、2年前に始まった。
同町上郷上田の旅館「しなの荘」では、10月末までの毎週金曜日をユリ風呂の日にしている。16日も白やピンク、黄色のユリが浮かんだ。女将(おかみ)の山岸麗好さん(50)は「ユリが香る湯はぜいたく。お姫様になった気分になれる」とPRする。
「津南町ユリ切花組合」の女性部長、柳原光枝さん(44)は「規格外でも、1輪しか付けない花の方が大きくなる」と太鼓判。「町の活性化になったらうれしい」と話していた。
町内でユリ風呂が楽しめるのは他に、竜ケ窪温泉「竜神の館」が24、25日の2日間、旅館「雪国」が10月末まで毎日。