解説パネルが付けられ、分かりやすくなった大野市民俗資料館の展示=福井県大野市城町

解説パネルが付けられ、分かりやすくなった大野市民俗資料館の展示=福井県大野市城町

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民具よく分かる 大野市資料館が展示リニューアル

福井新聞(2022年10月13日)

 明治から昭和にかけて福井県大野で使われていた民具を紹介する大野市民俗資料館(同市城町)が展示をリニューアルした。展示品を約570点に絞り、一つ一つに解説パネルを設置。昭和時代の居間を再現したコーナーや建物が市文化財に指定されている同館の歴史が分かるコーナーを新設した。来館した子どもらには民具の解説カードを配布し、市民に親しんでもらえるよう工夫した。

 資料館はこれまで、民具の保存に重きが置かれ、同じ種類の民具が多数展示されていた。来館者からは「展示が見にくい」「どういう展示品かよく分からない」などの声が出ていた。

 展示品を約2100点から約570点に絞り、使用目的や使い方、素材などを書いたふりがな付きの解説パネルを設置した。展示エリアも改め、白黒テレビや黒電話などで昭和時代を体感できる和室を新設した。明治時代に裁判所として建てられた当時の写真を紹介する資料館の歴史コーナーも設けた。

 「はたらく」コーナーは狩猟や養蚕などの産業ごとに展示。米作りと紙すきは工程をパネルで解説した。行火(あんか)など生活用品を展示した「すむ」や消防団のポンプ車を運ぶソリを紹介した「大野と火事」など、雪国に特徴的な民具も並べた。

 中学生以下や他の市文化施設の入場券を提示した高校生以上の入館者には、展示品の写真や見どころなどを載せた「民具カード」を配布している。市教委生涯学習・文化財保護課の不二山あかり学芸員は「家族で懐かしんだり学校の調べ物で活用したりしてほしい」と話している。

 入館料300円、中学生以下は無料。開館は午前9時から午後4時まで(日曜・祝日は午後5時まで)。年末年始、館内整理期間は休館。

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