石灰岩地帯が雨水で浸食されてできたカルスト地形が残る新潟県糸魚川市の「マイコミ平」で4年ぶりにツアーが行われた。県内外からの約20人が参加し、縦型洞窟としては日本一深い白蓮洞(びゃくれんどう)などを熱心に眺め、盛んに写真に収めた。
市内の観光業者らでつくる糸魚川着地観光の会が10月29日に開催した。マイコミ平は通常は立ち入れない場所で、林道崩落によりツアーは中断していた。復旧に伴いツアーも再開し、関東や関西などからの参加者もいた。
マイコミ平は黒姫山(1221メートル)の中腹にあり、日本屈指のカルスト地形。山道を上り下りした後に洞窟の穴が姿を現すと参加者から「わあ、すごい」と驚きの声が上がった。洞窟の深さが国内3番目の「大マイコミ」では、ガイドが「水が流れ込み渦が巻くように吸引されることが名前の由来だ」などと説明した。
また、通天洞と呼ばれる縦型洞窟では内部に入り、上部から太陽光が差し込む美しい光景を見学した。
宮城県から来た女性(49)は「洞窟内は神秘的な雰囲気だった。地元の人が草刈りをして整備していると聞き、感激した」と笑顔で話していた。
ツアーは今月12日も実施予定だが、すでに定員に達した。来年も実施が予定されている。